アニメ・映画

エヴァンゲリオンのストーリーをわかりやすく解説!意味不明な方にぜひ読んでほしい!

エヴァンゲリオン新劇場版の第4作目である「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が2020年6月に公開予定であることが発表されました。

個人的にもの凄く楽しみなのですが、エヴァは物語が壮大すぎて作品ごとの繋がりやストーリーの背景をしっかり把握していないと全く理解できません。

アニメもそうでしたが、僕は特に新劇場版の第3作目「Q」を観た時は

ウル
ウル

(あれ? これ違う作品かな?)

(それとも作品1つ抜かしちゃった?)

という感じで意味不明でした。

ただし、エヴァは作品同士の繋がりやストーリーの背景をしっかりと把握しておけば、本当に奥深くて面白い作品です。

1人のファンとして、せっかくエヴァという名作に触れる機会があったにも関わらず、ストーリーについていけず途中で挫折してしまう方がいるのが残念で仕方ありません。

なので、このページではエヴァンゲリオンのストーリーを知りたい方に向けて、

  • エヴァンゲリオンの意味
  • エヴァ作品ごとの繋がり
  • アニメ版・旧劇場版のストーリー

これらについて分かりやすくまとめておきます。

この記事の内容はエヴァのストーリーの核心に迫る内容ばかりとなっており、盛大にネタバレを含むのでご注意ください。

またできるだけ分かりやすくするために、多少省略している部分もあるのでご了承ください。

エヴァンゲリオンの意味は?

タイトルとなっている「evangelion(エヴァンゲリオン)」は、ギリシャ語の「euangelion(エウアンゲリオン)」から派生して生まれたラテン語です。

これは「良い(eu)」+「知らせ(angelion)」という意味で、「福音」を表しています。

福音とは?

喜びを伝える知らせ。また(キリストによって人類が救われるという)キリストの教えのこと。

アニメなどで解説されることはありませんが、実はエヴァは旧約聖書や神話をベースにしたストーリーになっているのです。

なので、タイトルにもキリスト教で使われているevangelion(福音)を用いたと言われています。

エヴァンゲリオンの作品について

「新世紀エヴァンゲリオン」は1995年からテレビ東京系列で放送されたSFアニメ作品で、全26話から構成されています。

1997年にはアニメ版の結末を別の視点で描いた劇場版(第25話・Air/第26話・まごころを、君に)が公開されました。

この劇場版の2作品は、このあと登場する劇場版と区別するために「旧劇場版」と呼ばれています。

そして、2006年になると新たな設定・ストーリーで同作品をリメイクした「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の制作が発表。

2007年に第1作目「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」が公開。

2009年に第2作目「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」が公開。

2012年に第3作目「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」が公開。

2020年に第4作目「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が公開予定となっています。

西暦 作品
1995年

1996年
アニメ版(全26話)
1997年 旧劇場版
「第25話・Air/第26話・まごころを、君に」
2007年 新劇場版第1作目
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」
2009年 新劇場版第2作目
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」
2012年 新劇場版第3作目
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」
2020年(予定) 新劇場版第4作目
「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」
  • アニメ版は全26話構成
  • 旧劇場版はアニメ版の結末(第25話、第26話)を別の視点で描いたもの
  • 新劇場版はリメイクされたもので全4部作構成

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アニメ版のストーリーについて

続いてエヴァの原点となる「アニメ版」のストーリーについてまとめておきます。

エヴァは序盤から伏線や謎がかなり多く、おそらくほとんどの方が1度観ただけではストーリーを理解するのは難しいと思います。

時系列順に重要な項目について詳しく解説していくので、ゆっくり1つずつ目を通してみてください。

①人類が使徒と戦う理由

(画像引用元:EVA製作委員会)

約40億年前の太古の宇宙に「第一始祖民族」という知的生命体が存在していました。

この知的生命体は「生命の源」と呼ばれる、生命を生み出す種を様々な星に送っていました。

生命の源は、本来であれば1つの星に1つのみ送られるはずだったのですが、地球には2つ落ちてしまいます。

第一始祖民族がなぜ生命の源を各星に送っていたのか?

なぜ地球には2つ落ちてしまったのか?

それらは謎に包まれています。

そうして、地球に落ちた生命の源が「白き月」「黒き月」です。

白き月には第1使徒アダム(光の巨人)ロンギヌスの槍裏死海文書が入っており、後の南極大陸に落下します。

  • ロンギヌスの槍
    →アンチATフィールドを展開する槍(使徒を封じ込める保安装置)
  • 裏死海文書
    →使徒、ロンギヌスの槍の運用方法、未来の予言が記された文書

それから第1使徒アダムは、始祖として第3〜第17の使徒を生み出します。

またアダムは「生命の実」を持っており、アダムから生まれた使徒は半永久的に活動できる「S2機関」という動力源としてそれを受け継ぎました。

一方で、黒き月には第2使徒リリスが入っており、白き月の落下のあとに後の日本の箱根付近に落下します。

これが「ファーストインパクト」です。

このファーストインパクトの衝撃で、先に地球にたどり着いていたアダムとアダムから誕生した使徒達は、長い眠りにつくことになりました。

そして、第2使徒リリスは「LCL(生命のスープ)」と呼ばれる液体で満たされており、このLCLを元にリリスを始祖として生命が誕生しました。

その生命が進化を繰り返した結果、誕生したのが第18使徒リリン(人類)です。

アダムが「生命の実」を持っていたのに対し、リリスは「知恵の実」を持っており、人類は「科学の力」としてそれを受け継ぎました。

そして、後に科学の力を使ってエヴァンゲリオンを生み出します。

しかしながら、1つの星に2つの種族は共存できないので、

「使徒VS人類(エヴァンゲリオン)」

という種の生存競争の図式が成り立ってしまったのです。

②使徒について

ここでは劇中に登場する18の使徒を紹介していきいます。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第1使徒アダム
→第3〜第17の使徒達の始祖。セカンドインパクトを引き起こす。最終的に碇ゲンドウの右手に移植。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第2使徒リリス
→第18使徒であるリリン(人類)の始祖。ネルフ本部ターミナルドグマに安置。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第3使徒サキエル
→初号機(シンジ)初出撃。ネルフ初の実践。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第4使徒シャムシエル
→ネルフ、使徒のサンプルを入手。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第5使徒ラミエル
→零号機(レイ)初出撃。ヤシマ作戦決行。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第6使徒ガギエル
→弐号機(アスカ)初出撃。初の海上&水中戦闘。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第7使徒イスラフェル
→初号機&弐号機の二点同時過重攻撃で撃破。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第8使徒サンダルフォン
→初の使徒捕獲作戦を決行するも失敗。

(零号機の改装作業終了。山吹色から青色へ。)

(画像引用元:EVA製作委員会)

第9使徒マトリエル
→エヴァ3機による初の同時作戦展開。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第10使徒サハクィエル
→エヴァ3機による直接要撃。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第11使徒イロウル
→微生物サイズの使徒でネルフ本部へ直接侵入。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第12使徒レリエル
→虚数空間であるディラックの海に初号機を取り込む。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第13使徒バルディエル
→参号機に寄生。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第14使徒ゼルエル
→最強クラスの使徒。覚醒した初号機が捕食してS2機関を取り込む。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第15使徒アラエル
→弐号機が精神攻撃を受け沈黙。零号機がロンギヌスの槍を用いて撃破。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第16使徒アルミサエル
→零号機に侵食。零号機は初号機を護るために自爆し、これを撃破。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第17使徒タブリス
→渚カヲル。アダムの魂が入った人型の使徒。初号機によって握殺される。

(画像引用元:EVA製作委員会)

第18使徒リリン
→第2使徒リリスを始祖として生まれた人類。

③人類補完計画について

(画像引用元:EVA製作委員会)

エヴァの中でも最も謎とされる「人類補完計画」。

わかりづらい最大の理由は、人類補完計画が複数存在しているからです。

具体的には、

  • 秘密組織「ゼーレ」が目指す人類補完計画
  • 碇ゲンドウが目指す人類補完計画

この2つが存在し、それぞれ進行していきます。

ゼーレが目指す人類補完計画

(画像引用元:EVA製作委員会)

20世紀初期に人類を裏で支配している秘密組織「ゼーレ」が、裏死海文書を発掘します。

ゼーレはドイツ語で「魂」という意味です。

そこでゼーレは、人類が原初の状態(LCL)へとリセットされる方法(後のサードインパクト)が存在することを知ります。

実はゼーレはこの時、人類は不完全で欠陥のある存在であることを嘆き、「完全な存在として生まれ変わるべき」という宗教的な思想を持っていたのです。

つまりゼーレからすると、サードインパクトは願ってもいないことでした。

さらに近い将来、アダムから生まれた使徒達が人類を滅ぼすためにアダムとの接触を試みて、サードインパクトを引き起こすだろうということも予言されていました。

後述しますが、使徒がサードインパクトを起こした場合、人類は絶滅します。

しかし、ゼーレは使徒ではなく人類自らの手でサードインパクトを引き起こし、始祖たるリリスの元へ還って正しい単体の生命体として生まれ変わろうと考えます。

それこそが不完全に進化してしまった人類の贖罪になると考えたのです。

これがゼーレが実行しようとしていた人類補完計画の全容です。

碇ゲンドウが目指す人類補完計画

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゼーレの下部組織である「ネルフ」の総司令官である碇ゲンドウ(主人公シンジの父)。

ネルフはドイツ語で「神経」の意味です。

彼もまたゼーレの思想に賛同し、人類補完計画を進めていました。

しかし、ある事件をキッカケに彼の中で人類補完計画の方向性が変わることになります。

初号機の実験中に、妻である碇ユイがコアに魂を取り込まれて亡くなってしまうという事件が起こってしまったのです。

ユイを深く愛していたゲンドウは、どうしてもユイに会いたい。

そのためにゼーレが提唱する神の元に還る道ではなく、自らが「神」と呼ばれる存在となることを目指します。

自身が神になることで、エヴァ初号機のコアに居るユイと共に、未来永劫一緒に生きていこうと考えました。

これこそがゲンドウが目指す人類補完計画の真の目的だったのです。

ゼーレとゲンドウ、最終的な目的は異なりますが「使徒を殲滅すること」までは利害が一致していました。

なので、表面上は協力関係を結びつつ、お互いの目的のために利用し合っていたのです。

④セカンドインパクトの真相

(画像引用元:EVA製作委員会)

人類は南極大陸で白き月を発見し、初めて第1使徒アダムと遭遇しました。

そして、アダムに対して様々な実験を行い、アダムのATフィールドを破るためにロンギヌスの槍を使用します。

ATフィールドとは「生物が自分の体を維持するための心の壁(境界線)」です。

使徒やエヴァはこのATフィールドを体外に展開することができます。

その際にアダムが覚醒し、大規模なアンチATフィールドを展開。

アンチATフィールドは「他者との境界を取り払おうとするもの」で、これにより生物としての形を保つことができず原初のLCLへと戻ることになります。

ATフィールドの対となるものです。

これによりアダム自身も含め原初への生命の回帰が起こりますが、何者かがアダムにリンクさせていた爆弾によって大爆発が発生。

その結果アダムがバラバラになり、すべての生命が回帰する前にアンチATフィールドが止まりました。

しかし、多くの生命がLCL化してしまい、南極は赤い海へと変貌を遂げてしまったのです。

これが西暦2000年に人類の大半を失った災厄「セカンドインパクト」です。

セカンドインパクトは隕石の衝突が原因と一般的には言われていますが、実はゼーレによって人為的に引き起こされたものでした。

アダムを発見したゼーレはアダムと使徒の接触(使徒が起こすサードインパクト)を防ぐために、アダムを卵の状態まで戻して使徒から隠そうと考えました。

そのためにアダムにアンチATフィールドを発生させ、自身を卵の状態まで還元させたのです。

そして、セカンドインパクトによって、南極の氷が溶けたことで世界中の水位が上昇し、地軸が傾いた影響で日本から夏以外の季節が消えました。

その後アダムの魂は人工の体の中に移され渚カヲルとして存在し、肉体は胎児の状態まで復元され、加持リョウジから碇ゲンドウへと手渡されてゲンドウの右手に移植されています。

⑤第3新東京市の建造

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゼーレは日本の箱根で黒き月と人類の始祖リリスを発見します。

この時ゼーレは、セカンドインパクトでアダムを失った使徒は、リリスへの接触を図ってくるはずだと考えました。

そこで、使徒を迎え撃つために、リリスの真上に要塞都市である第3新東京市の建造を開始します。

その地下空間であるジオフロントには、ネルフの前身である人工進化研究所「ゲヒルン」が置かれました。

ゲヒルンはドイツ語で「脳」という意味です。

⑥エヴァの誕生

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゲヒルンの所長になったゲンドウは、アダム再生計画(E計画)を進めます。

すなわち「汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」の建造です。

これにより使徒を迎え撃つためにリリスをコピーして初号機が作られ、アダムをコピーして零号機と弐号機以降が作られました。

エヴァ自体は魂の入れ物に過ぎないので、起動させるには魂(パイロット)が必要です。

またエヴァの起動にはパイロットの他にもエヴァの肉体と魂たる人間の間の格差をなくすために「コア」というユニットが必要です。

初号機のコアにはシンジの母親である碇ユイの魂が、弐号機のコアにはアスカの母親である惣流・キョウコ・ツェッペリンの魂が取り込まれています。

そのためユイの息子であるシンジ、キョウコの娘であるアスカがそれぞれのパイロットとして選出されました。

⑦パイロットについて

(画像引用元:EVA製作委員会)
搭乗者コード パイロット名 搭乗機
ファーストチルドレン 綾波レイ 零号機
(プロトタイプ)
セカンドチルドレン 惣流・アスカ・ラングレー 弐号機
(プロダクションモデル)
サードチルドレン 碇シンジ 初号機
(テストタイプ)
フォースチルドレン 鈴原トウジ 3号機 
フィフスチルドレン 渚カヲル 弐号機
(プロダクションモデル)

4号機に関しては、米国にあるネルフ第2支部で、S2機関の搭載実験中の事故で消滅しました。

5〜13号機はゼーレが開発したエヴァ量産機で、パイロットはカヲルの人格を用いたダミープラグです。

⑧綾波レイの誕生

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゲンドウは碇ユイの遺伝子を使ってクローンを作り出します。

しかし、クローンには魂がなく、ただの物に過ぎませんでした。

その後、ゲンドウはそのクローンの中に第2使徒リリスの魂を入れることに成功し、綾波レイが誕生しました。

ちなみにシンジと初めて出会った綾波レイは、2体目の綾波レイです。

1体目は赤木ナオコ(赤木リツコの母親)に絞殺されています。

また零号機のコアには魂が入っていませんが、リリスの魂であるレイはコアなしでも操縦することができます(エヴァの性能は多少落ちます)。

⑨渚カヲルについて

渚カヲルは、ゼーレによって作られました。

その正体は第1使徒アダムの魂が入った人型の使徒です。

「渚」は、第2使徒リリスの魂が入っている綾波レイの「波」と対になっています。

また「渚」を分解すると「シ」と「者」になって、「シ者(使者、死者)」になります。

さらに「カヲル」という名前を1字前にずらすと「オワリ」になります。

つまり「シ者オワリ」となり、登場した話数のタイトルどおり「最後のシ者」となりました。

本来はアダムから生まれた第17使徒が存在したのですが、ゼーレの計画によってカヲルが第17使徒にされてしまったのです。

⑩サードインパクトの起こし方

(画像引用元:EVA製作委員会)

サードインパクトを起こすための原理は共通ですが、そこに至るまでの手段がいくつか存在します。

使徒、碇ゲンドウ、ゼーレでその手段が異なってくるので、サードインパクトの原理とそれぞれの手段についてみていきましょう。

サードインパクトの原理

まずサードインパクトの原理ですが、「アンチATフィールド」が鍵となってきます。

簡単に説明するとサードインパクトは「大規模なアンチATフィールドを展開し、生命を原初の状態であるLCLへ戻すこと」です。

そして、この大規模なアンチATフィールドを展開できるのは、劇中で「神」と呼ばれる存在のみです。

神とは始祖である第1使徒アダムと、第2始祖リリスのことです。

使徒の保安装置であるロンギヌスの槍もこのアンチATフィールドの力を持っているので、使徒やエヴァのATフィールドを貫くことが可能です。

使徒のケース

(画像引用元:EVA製作委員会)

サードインパクトを引き起こすことができるのは、神であるアダムとリリスのみです。

なので、神と融合し自分でサードインパクトを引き起こすことがもっとも簡単な手段になります。

これが使徒がアダム(リリス)を求めて、新第3東京市を襲撃していた理由です。

神と融合してサードインパクトを引き起こし、人類を滅亡させようとしたのです。

サードインパクトを引き起こすことで、使徒も人類も原初の状態に還ることになります。

ただし、使徒がサードインパクトを引き起こした場合は使徒の故郷である「白き月」は起動しますが、人類の故郷である「黒き月」は起動しません。

つまり、リリスのガフの部屋が開かないので、人類の魂は還る場所を失い滅亡します。

しかし、最終的に使徒はエヴァに殲滅されたので、この方法が取られることはありませんでした。

ゼーレのケース

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゼーレの場合は偉大なる神との融合ではなく、「神に等しい存在」を作り上げてその存在にサードインパクトを引き起こさせようとします。

使徒のS2機関を取り込んだ初号機は「生命の実」と「知恵の実」の両方を有し、「神のような存在」となりました。

しかし、「神のような存在」は神ではないので、初号機だけの力ではサードインパクトを引き起こすことができません。

そこで鍵になってくるのが「セフィロトの樹」と呼ばれるものです。

(画像引用元:EVA製作委員会)

これはオープニングの最初にも登場するのですが、「神のような存在」がセフィロトの樹を描くことで「神に等しい存在」になるとされています。

セフィロトの樹は10個の球体から構成されているので、ゼーレは初号機以外の部分を9体のエヴァ量産機に担当させようと考えました。

エヴァ量産機が9体も製造されたのはこのためです。

そして、残る問題はサードインパクトの中心となるものの存在です。

ゼーレの当初の計画では、初号機パイロットのシンジを戦略自衛隊に殺害させるつもりでした。

シンジがいなくなれば、サードインパクトの中心となるのは、初号機の中に宿る碇ユイということになります。

しかし、ユイの魂は眠ったままなので、意思はありません。

そこに「神に等しい存在」の一部となった9体のエヴァ量産機たちに、ロンギヌスの槍(コピー)で自らを貫かせることで、大規模なアンチATフィールドが展開されます。

このためにロンギヌスの槍のコピーが量産機分作られました。

またゼーレは、念のためにシンジが逃げ延びて初号機に搭乗したケースも考えていました。

その場合、サードインパクトを起こすかどうかは、サードインパクトの中心であるシンジの意思次第で決まります。

そこで登場したのが、ゼーレから送り込まれたカヲル(第17使徒タブリス)です。

  • 自分を好いてくれていた存在が、実は敵である使徒だったという事実
  • さらに使徒であるカヲルを自らの手で殺させる

これらによってシンジに深い絶望を与え、シンジにすべての生命の消滅を願わせるように仕向けていたのです。

最終的にシンジは生き延びましたが、さらに追い打ちをかけるようにアスカが搭乗する弐号機を量産機達に惨殺させました。

これを見て絶望したシンジ。

そして、シンジに呼応し覚醒する初号機。

量産機に導かれた初号機はセフィロトの樹を完成させ、「神に等しい存在」となります。

そして、シンジに呼応して初号機の元へ戻ってくるロンギヌスの槍。

初号機がロンギヌスの槍で自身を貫き、また量産機たちも自身を貫いたことで、地球全土を覆う大規模なアンチATフィールドが展開。

サードインパクトが起こり、人類補完計画が始まりました。

ウル
ウル

ゼーレはどんな思考回路をしていたらこんなことを思いつけるのか?

目的のためなら手段を選ばないとはまさにこのことですね。

碇ゲンドウのケース

(画像引用元:EVA製作委員会)

ゲンドウも使徒と同様に神との融合を望み、自身の右手に神であるアダムの肉体を移植しました。

そして、「生命の実」と「知恵の実」の両方を有したゲンドウは「神のような存在」になります。

そして、ゲンドウはさらにレイの中に眠るリリスの魂と、リリスの肉体との融合も行おうとしていました。

「アダムとリリスの禁じられた融合」によってさらなる力を得て、初号機のユイと融合することを目論んでいたのです。

しかし、リリスの魂であるレイは融合することを拒んだため、ゲンドウの計画は失敗に終わります。

⑪最終話の「おめでとう」の意味

(画像引用元:EVA製作委員会)

アニメ版の25話(終わる世界)」最終話(世界の中心でアイを叫んだけもの)」は当時ものすごい物議を醸しました。

というのも、それまでの話との脈略がなく、最終的にシンジがみんなから「おめでとう」と祝福されて終わるというものだったからです。

僕自身も初めてこれを観た時は何がおめでとうなのか、まったくもって意味不明でした。

実は25話の後半からは人類補完計画が発動しており、人類がLCLへとリセットされ原初の場所である黒き月へと魂が集約されて1つになっているのです。

そして、それぞれが他人の魂と触れ合い、他人の思考にも触れることになったのです。

つまり25話と最終話は、人類補完計画が起こっている中でシンジの精神世界での他者との会話を描いたものだったのです。

父親に捨てられた経験を持つシンジは、人に嫌われることを恐れ、人と関わることを避ける内向的な少年になってしまいました。

そんなシンジがエヴァを通して様々な人と出会い、自分の価値を見出そうとしていきますが、トウジの事故やカヲルの殺害などを経験し、さらに自分の殻に閉じこもってしまいます。

そんなシンジでしたが、「神に等しい存在」となり

「人類はこのままリセットされるべきなのか?」

それとも

「元の世界に戻るべきなのか?」

この選択で葛藤し、最終的に元の世界に戻ることを選択するのです。

「僕はここにいてもいいのかもしれない」
「そうだ、僕は僕でしかない」
「僕は僕だ、僕でいたい」
「僕はここにいたい」
「僕はここにいてもいいんだ」

みんなからの「おめでとう」は、自らの殻を破って「現実世界へ戻る」という選択をしたシンジへの祝福の言葉だったのです。

ただ25話と最終話は、今まで張り巡らせてあった伏線や謎の回収を完全に放棄してしまい、完全に読者を置いてけぼりにする形になってしまいました。

その結果、否定的な意見が多く寄せられ、25話と最終話は新たな結末として描き直されます。

そのリメイクされたものが25話(Air)最終話(まごころを、君に)で、劇場版で公開されました。

アニメ版の25話と最終話がシンジ達の精神世界を描いた作品であるのに対し、旧劇場版の25話と最終話は現実世界で起こった出来事を描いています。

なので、両方の作品を観ることで物語は完結します。

ちなみに最終2話に関しては制作サイドが「制作期間が足りなくなってしまった」と明言しています。

ただし、最終話に関しては庵野監督が「制作スケジュールに関係なく意図した通りの作り」ともコメントをしています。

この最終2話に関しては今でも賛否両論がありますが、エヴァ自体の話題性を高めたことは間違いありません。

さて、ここまでアニメ版のストーリーを説明してきましたが、ぜひここまでの内容を理解した上で、もう1度アニメ版を見てみてください。

僕は改めてアニメ版を見返すことで、

ウル
ウル

そういうことか! なるほど〜!

と意味不明だったエヴァのストーリーが腑に落ち、よりエヴァの世界を理解することができました。

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旧劇場版のストーリーについて

続いて、アニメ版の結末(第25話・最終話)を現実世界の視点から描いた旧劇場版(Air/まごころを、君に)のストーリーについてまとめておきます。

①占拠されるネルフ本部

すべての使徒を倒すことに成功したネルフに対して、ゼーレは戦略自衛隊を投入し、ネルフの占拠を開始します。

これはゼーレがゲンドウの造反を確信し、使徒を倒し終えたことで用済みになったからです。

ゼーレからすれば当然の対応と言えますが、その過程でネルフ関係者も容赦なく次々に殺されていきます。

シンジも標的とされて殺されそうになりますが、ギリギリのところでミサトが救出。

しかし、ミサトは移動中に負傷しそのまま命を落としてしまいます。

②サードインパクトの始まり

廃人状態だったアスカが目を覚まし、弐号機で出撃。

戦自の部隊を壊滅させますが、ゼーレが送り込んだエヴァ量産機9体に惨殺されてしまいます。

これは先述した通り、初号機にシンジが搭乗した場合シンジを精神的に追い詰めるためです。

ゼーレの目論見どおりシンジは精神崩壊。

初号機を導くエヴァ量産機9体と共にセフィロトの樹を完成させ、初号機は「神に等しい存在」となります。

そして、初号機の叫びに応じて戻ってきたロンギヌスの槍。

初号機と量産機がロンギヌスの槍で自身を貫いたことで、大規模なアンチATフィールドが展開され、サードインパクトが始まります。

すなわち、すべての人類がLCL化し、黒き月のガフの部屋へと回帰していったのです。

③シンジの決断

一方でアダムを右手に移植し、レイの中に眠るリリスの魂とリリスの肉体との融合も行おうとしていたゲンドウ。

しかし、レイはこれを拒絶し、ゲンドウの右手ごとアダムを奪いシンジの元へと向かいます。

そして、初号機は融合したアダムとリリス(カヲルとレイ)に取り込まれ、世界の行く末を決める最後の選択に迫られます。

すなわち人類の原初への回帰か、従来の世界への回帰か。

そこでシンジは、それぞれが個人として存在する従来の世界を望みます。

そして、気がつくとシンジは赤い海に囲まれた白い砂浜で、アスカとともに横たわっていました。

シンジの決断によってサードインパクトは終わりを迎えたのです。

④アスカが最後に放った「気持ち悪い」の真意

浜辺で目覚めたシンジは隣で眠っているアスカの首を絞めますが、アスカがシンジの涙を拭うとシンジは首を絞めるのを止めて嗚咽を漏らします。

そして、最後にアスカが放った言葉が「気持ち悪い」。

正直この言葉は様々な解釈をすることができるので、その人なりの解釈でいいのかなと思っています。

ですが、参考までに一応自分なりの考察をまとめておきます。

サードインパクトによって、人類がLCL化されていきますが、アスカだけは「あんたとだけは、死んでも嫌」とシンジと一緒になることをずっと拒否していました。

最終的に他人が存在する世界を望んでいたシンジですが、やはり父親に捨てられた記憶や人に嫌われたくないという思いはあります。

目が覚めた瞬間に自分の隣に自分を拒絶し続けたアスカがいたので、「アスカにまた捨てられるかもしれない」という恐怖からとっさに首を締めてしまったのだと思います。

つまり「他者への恐怖」ですね。

そして、アスカはシンジのことが好きです、ですが素直ではありません。

アスカが言い放った

「あなたとだけは、絶対に死んでも嫌」

は愛情の裏返しだと考えています。

つまり、シンジのことは好きだけど、みんなと同化してシンジと一緒になるのではなくて、1人の他者として一緒にいたいと。

そして、シンジに首を締められた時に頬を撫でたのは、シンジのことが愛しく思えたからだと思います。

嫌いだったら絶対抵抗してますよね。

このことからもアスカは、シンジのことが好きで受け入れていたのだと思います。

そして、そんなアスカの愛情に触れたシンジは「自分を受け入れてくれる存在」がいることに気が付き、首を締めることをやめ泣き崩れたのです。

シンジは無条件で自分を受け入れてくれる存在をずっと求めていたので、

  • 自分を受け入れてくれる存在に出会えた喜び
  • しかし、その存在を殺そうとしてしまった自分

この2つの感情が入り混じったゆえの涙だったように感じます。

まただからこそ最後のシーンのタイトルが「I NEED YOU」なのだと思いました。

そして、そんなシンジを見ていたアスカは

  • 勝手に自己完結したシンジ
  • 25話(Air)の冒頭にシンジがアスカに対して行ったこと

この2つに対して「気持ち悪い」と発言したのだと考察しました。

また最後に

「人は他者に触れるのが怖くても、一緒にいたいと願ってしまう生き物だ」

というメッセージを示唆しているようにも感じました。

まとめ:20年以上愛され続けるエヴァの魅力

エヴァは20年以上前の作品なのにも関わらず、様々な作品とコラボをしたり、今でもその人気は衰えません。

エヴァが後世のアニメ業界に与えた影響は、もはや計り知れないですね。

エヴァの魅力は本当にたくさんありますし、人によっても違うと思いますが、個人的には

  • 壮大で複雑に絡み合うストーリー
  • 個性的すぎるキャラクター達
  • 人間の弱い部分のリアルな心理描写
  • 様々な考察ができる終わり方

こういった部分にあると思っています。

エヴァのストーリーはかなり難解ですが、その背景を理解することで一気に面白くなる作品です。

今回の解説で、少しでもエヴァへの理解が深まったのなら幸いです。

リメイクとなる新劇場版のストーリーはこちらをどうぞ。

【ヱヴァンゲリオン新劇場版】「序・破・Q」のストーリーをわかりやすく解説!このページでは新劇場版の完結編を見る前の復習として「序・破・Qのストーリーの振り返り」「新要素についての考察」これらについてまとめておきます。このページを読むことで「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」をより楽しむことができるはずです。...
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POSTED COMMENT

  1. くっくくん より:

    学生時代にリアルタイムでアニメも
    劇場版も観ましたが、
    今ひとつ内容が理解できていませんでした

    こちらの解説を見て初めて意味を理解できました。ありがとうございました。

    • 管理人 管理人 より:

      くっくくんさん

      コメントありがとうございます!
      そう言ってもらえると凄く嬉しいです(`・∀・´)

      自分もリアルタイムで見ていた時は意味がわかりませんでした笑
      記事がお役に立てたようでよかったです!

  2. ヤナジン より:

    とてもわかりやすいあらすじでした。ありがとうございます。
    にしても基本訳がわかりません。

    • 管理人 管理人 より:

      ヤナジンさん

      こちらこそ記事をお読み頂きありがとうございます!
      エヴァのストーリーはかなり複雑なので、分かりづらいですよね(;・∀・)

      ただその一方で、斬新な設定や複雑なストーリーがあったからこそ、当時のアニメ業界に衝撃を与え、今もなお人気の作品として愛され続けているのだと思っています。

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