あの日、僕らは歴史の目撃者となった。
このページでは2006年に発売されたプレイステーション2用ソフト「聖剣伝説4」がどんな作品なのか知りたい方に向けて、「聖剣伝説4の詳細」についてまとめておきます。
このページを読むことで、聖剣伝説4がなぜ多くの聖剣ユーザーに受け入れられなかったのか?
その理由がわかるようになるはずです。
勘違いして欲しくないのが、聖剣伝説4自体を否定している訳ではありません。
この記事は名作と評価される「聖剣伝説シリーズのナンバリングタイトル」という目線で、聖剣伝説4を評価した話をしていきます。
聖剣伝説4がスピンオフや外伝作品として発売されていたら、また違う評価になっていたと思います。
当記事で使用している画像の引用元は、株式会社スクウェア・エニックスです。
聖剣伝説4とは?
聖剣伝説4とは2006年12月21日にスクウェア・エニックスから発売されたプレイステーション2用のゲームソフトで、聖剣伝説シリーズのナンバリングタイトル第四作目です。
その斬新すぎるゲーム内容によって、当時の聖剣ユーザー達は聖剣伝説4の話題で持ち切りになりました。
もしあなたが従来の聖剣伝説シリーズが好きで、これから聖剣伝説4をプレイしようと思っているのならこれだけはお伝えしておきたいです。
聖剣伝説4に聖剣伝説を求めてはいけません。
従来の聖剣伝説シリーズとはまったく異なる作品、と言ってもいいくらいテイストが変わっています。
実際に聖剣伝説発売から25周年を記念して、2017年6月1日にSwitchから「聖剣伝説コレクション」が発売されましたが、聖剣伝説4は含まれていません。
聖剣伝説4発売の知らせ
当時、待望の聖剣伝説3の続編ということで、否が応でも心が踊りました。
聖剣伝説4のパッケージはこんな感じです。
聖剣伝説シリーズのシンボルであるマナの樹がセンターにドーン!
もうワックワク。
パーティはまた3人編成かな?
主人公の候補は何人かな?
今度はクラスチェンジ3回くらいできたりするのかな?
万全の状態で始めたかったので、あえて事前情報は一切チェックしていませんでした。
聖剣伝説シリーズなんだから面白いに決まっています。
もちろん発売当日に新品を購入し、帰り道はもうルンルン気分で若干スキップしながら帰ってきました。
そして、スイッチを入れた瞬間、ランディ達やデュラン達との冒険の思い出が蘇ります。
〜1時間後〜
ポチ(電源を落とす音)
浮かれすぎて、買う作品間違えた?
そう思ってしまうくらい別作品となっていました…。
聖剣伝説4の評価が低くなってしまった理由
聖剣伝説4の発売が発表された当初は、聖剣ユーザーからものすごい期待が寄せられていました。
しかし、いざ蓋を開けてみると、かなりの酷評が付けられてしまったのです。
多くの聖剣ユーザーに受け入れられなかった理由は、ユーザーが求めていた聖剣伝説とあまりにもかけ離れていたことです。
①ゲームシステムの大幅な変更
従来の2Dでの戦闘をメインとしたシステムから、3Dのアクションへと大幅に変更されました。


ジャンル欄にも「アクションアドベンチャー」と記載があります。
従来はブースカブーやフラミーに乗って自由に広大な世界を駆け回れたのですが、聖剣伝説4では淡々とステージをクリアしていく一本道の仕様となりました。
敵に物をぶつけてパニック状態にさせ、あとはひたすら攻撃するという作業感が強くなってしまっていて、正直冒険しているという感じはしません。
いろいろな国を自由に巡ったあのワクワク感をまた体験したかった…。

なぜ従来の「アクションRPG」から「アクションアドベンチャー」へと変更したのか?
なぜ聖剣伝説シリーズの根底のシステムを覆したのか?
これはおそらく3D化することで、聖剣伝説シリーズを刷新する狙いがあったのだと考えられています。
②レベルが1にリセットされる
何で?
聖剣伝説4はステージをクリアし、次のステージに進むと上げたレベルが1に戻るという仕様です。
従来の聖剣伝説シリーズは、コツコツとレベルを上げていってパーティを強くし、より強大な敵を倒していくという「キャラクターの育成」が魅力の1つでした。

しかし、聖剣伝説4はその要素を排除しました。
プロデューサーの石井浩一氏曰く
「プレイヤー自身のスキルアップを促すため」
この仕様を採用したそうです。
③仲間キャラクターがいない
仲間が!仲間がいない!
操作キャラを変更して、リングコマンドを出して、魔法で攻撃して補助して回復して…
聖剣ユーザーならこういったパーティの強みを活かして戦うスタイルが好きだった方が多いと思います。

しかし、聖剣伝説4では、主人公のソロアドベンチャーとなってしまい、仲間と共に冒険して成長していくという要素がなくなりました。
④クラスチェンジシステムがなくなった

個人的にこれが一番悲しかったです。
クラスチェンジとは聖剣伝説3の代名詞とも言えるシステムで、キャラクターを育成して上位のクラスを選択することで、見た目が洗練されて、強力な必殺技を覚えることができます。
キャラクターやステータス画面のイラストを見るだけで感動しますし、戦闘が格段に楽しくなります。
あまりに楽しくてゲームを何周もして全キャラを全クラスにクラスチェンジして、いろいろなパーティ編成を試していました。
このクラスチェンジはユーザーにも大好評で、「どのキャラをどのクラスにクラスチェンジするか?」という議論でとても盛り上がっていました。
それが…、聖剣伝説4ではなくなりました…。
聖剣伝説4の高く評価されている点
一方で聖剣伝説シリーズの中で「4」を初めてプレイしたという方の中では、アクションゲームとしてとてもハマったという方もいます。
酷評が目立ちがちな聖剣伝説4ですが、フル3D化されたことでムービーが飛躍的にキレイになったり、キャラクターデザインや楽曲など高い評価を受けている部分もあります。
従来の聖剣伝説シリーズとは異なるものの、オリジナリティの強い作品であることは間違いありません。
聖剣伝説4はなぜ失敗作と呼ばれてしまったのか?|まとめ
改めて聖剣伝説4が多くの聖剣ユーザーに受け入れられなかった理由をまとめると、
- ゲームシステムの大幅な変更
- レベルが1にリセットされる
- 仲間キャラクターがいない
- クラスチェンジシステムがなくなった
個人的な考えですが、おそらく3D化することで聖剣伝説シリーズを刷新するつもりだったものの、2Dからのシステム移行が難航し、こういった作風になったのだと思っています。
しかし、それを差し引いても従来の聖剣ユーザーの期待を裏切る形になってしまいました。
おそらく多くの聖剣ユーザーは、
「従来のスタイルを踏襲しつつ、新たなプラットフォームで進化した聖剣伝説」
これを待ち望んでいたのではないかと思います。
冒頭でも述べましたが、聖剣伝説4がスピンオフや外伝作品として世に出ていれば、また違った評価になっていたはずです。
聖剣伝説シリーズのナンバリングタイトルとしては出してほしくなかった、というのが正直なところです。
かなり個人的な願望にはなりますが、今後従来の聖剣伝説のスタイルを引き継ぎ、新たなプラットフォームで進化したナンバリングタイトルをプレイできる日が来ることを願っています。